井戸水
井戸水は原水による水の分類では、「浅井戸水」と「深井戸水」に分けられます。
浅井戸水とは浅井戸からポンプなどにより採水した地下水のことで、
深井戸水とは深井戸からポンプなどにより採水した地下水となっています。
湧き水が、地面から自然に噴き出している地下水なのに対し、
昔から井戸を掘り当てるといわれるように、
地下に眠っている水を人工的な方法で汲み上げるのが井戸水です。
東京の下町などでも井戸がまだ残っている場所があり、
大都会に残る貴重な昔の風景としてよくテレビや雑誌などで紹介されています。
現存する井戸水では、飲料としても使用できるもの、
飲料には向かず生活用水などとして使用できるもの、
水は出るが飲料にも生活用水にも向かないもの、
枯渇してしまったものなどがあります。
「井戸端会議」という言葉が残っているように、
昔から庶民の生活の場の中心で大切な水源として利用されてきた井戸水ですが、
近年の環境汚染などによって
井戸水に細菌や病原菌などが検出されるケースもあります。
国や自治体では、私有地などに井戸水がある場合は、
水質検査を受けてから利用して欲しいと呼びかけています。
井戸水で名水といわれるような水は、
昔は木の蓋のようなものがのせられているだけでしたが、
現在では地元の人や観光客が飲めるように、
外的な汚染を避けため専用の建物などで覆われていたり、
深井戸の場合は原水をそのまま水中ポンプで汲み上げて
水道栓を取り付け一般に開放されているものもあります。
また、井戸水を汲み上げてボトリングし販売されているものもあります。